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ヒアルロン酸のサプリメントは、関節痛や肌の潤いに効果があるのか? [ヒアルロン酸を考察する]

膝関節痛または肌の潤いを保つというCMに決まって登場するのがヒアルロン酸です。
ヒアルロン酸のサプリメントまたヒアルロン酸を含んだサプリメントも数多く販売されています。
僕も20代の時にスキーで痛めた左膝が、激しい運動をしたあと急に痛なり、病院に行くと変形性膝関節症と診断されました。
痛みがひどい時は通院し、膝に直接ヒアルロン酸の注射をしたことがあります。

果たして、ヒアルロン酸を口から摂取(経口摂取)するサプリメントに効果があるのでしょうか

人の体の約90%は水分でできています。
その水分を保持するのにヒアルロン酸はなくてはならないものです。

ヒアルロン酸は驚くほど水分を吸収します。
ヒアルロン酸たった1gで約5Lもの水分を吸収するのです
ヒアルロン酸は片栗粉に似ていると僕は思うのですが。

水分を吸収したヒアルロン酸はゼリー状になり、
膝の関節の動きを滑らかにしたり、肌に潤いを与えたりします。

ではどうしてヒアルロン酸はこうも多量の水分を吸収できるのでしょうか?
その秘密はヒアルロン酸の分子量とその構造によるものです。
ヒアルロン酸の分子量は非常に大きく数100万以上です
またその分子の構造上、水の分子H2Oと結合しやすくなっているのです。
このためヒアルロン酸は1gで約5Lもの水分を吸収できるのです。

ここで大きな疑問が生じます。
そのような大きな分子量であるヒアルロン酸は果たしてそのままの状態で腸が吸収できるのでしょうか?
腸が吸収できる分子の大きさは、せいぜい1万以下までです。
つまり口から摂取した(経口摂取した)ヒアルロン酸がそのまま腸から吸収されるということはあり得ません
消化酵素また腸内細菌により、腸が吸収できるほどのアミノ酸レベル(1000以下)まで分解されるということです。

このことからヒアルロン酸のサプリメントを飲んでも、そのヒアルロン酸がそのまま膝関節や肌の細胞に行き着くことはないのです。

しかし、ヒアルロン酸を摂取すると膝関節痛が軽減したり、肌に潤いをもたらす効果が様々な臨床データで実証されています。
これはどう考えたら良いのでしょうか?

僕が推察するに、肝臓でのヒアルロン酸の合成に関係していると思われます。

体内のヒアルロン酸は約2週間で機能を失います
そのため肝臓は少なくとも2週間サイクルで新しいヒアルロン酸を作らなければならないのです。
コラーゲンの代謝が約6ヶ月であることと比べると、このヒアルロン酸の代謝のサイクルは非常に短いものです。
つまり僕たちは肝臓に常にヒアルロン酸の材料を送り込まなければならないのです。

ヒアルロン酸の材料となるアミノ酸は食べ物では十分に摂取できません。
ヒアルロン酸をサプリメントで摂取し、腸で吸収される前に多数のアミノ酸に分解されたとしても、
その血液中に取り込まれた多数のアミノ酸が肝臓に送られ、ヒアルロン酸の材料になり再びヒアルロン酸に合成され各細胞に届けられるのだと思います。

このことが口から摂取(経口摂取)したヒアルロン酸の約90%が体内で効果を発揮する と言われる元になっているのだと僕は考えるのです。

体内のヒアルロン酸の量は歳とともに減り続け、50才代になると赤ちゃんの持つヒアルロン酸の量の約半分になります。
また体内でヒアルロン酸を作る能力も歳を重ねるごとに減ってきます。
様々な関節痛でお悩みの方、肌の潤いを保ちたい方が、
積極的にヒアルロン酸のサプリメントを飲むことは全然間違っていないと思います。
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