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なぜ糖尿病は食事制限をする必要があるのか?インスリンの分泌との関係から [糖尿病予防]

糖尿病であると診断されると、まず真っ先に言われるのが「食事制限」です。

ではなぜ糖尿病になると食事を制限しなければならないのでしょうか?
様々な理由が考えられますが、今回はインスリンとの関係に絞って書いてみたいと思います。

正常な人の血糖値(血液中のブドウ糖の濃度)は空腹時で109mg/dl以上ですが、
空腹時に血糖値が126mg/dl以上であると糖尿病と診断されます。


血糖値はすい臓から分泌されるインスリンというホルモンが深く係わっています。
食事をし炭水化物(糖質)を摂取すると、ブドウ糖として腸で吸収され血液中に供給されます
インスリンはその供給された血液中のブドウ糖を細胞に取り込むという重要な働きをします。

糖尿病になる、つまり恒常的に血糖値が高い状態になる原因は、

①インスリンが分泌されなくなる。

②分泌されるインスリンの量が少なくなる。

③インスリンの働きが悪くなる。

この3点が考えられます。

①のインスリンが分泌されなくなると、もうインスリンを供給する注射に頼るしかありません。
インスリン注射の効果を高めるためにも食事を制限し摂取する糖質を減らし、血液中に取り込まれるブドウ糖の量を減らす必要があります。
しかし過剰な食事制限はインスリンの注射の効果を想定以上に高めてしまい、結果的に低血糖に陥ることになるので注意が必要になります。

②の分泌されるインスリンの量が少なくなった場合、インスリンの分泌を促す薬を服用することになりますが、その少なくなったインスリンに見合った食事をする、インスリンの量に見合った分だけ糖質を摂るようにすれば、簡単にいうと高くなった血糖値を下げることができます。
ゆえに食事制限はこの場合、かなり有効な手段と言えるでしょう。

③のインスリンの働きが悪くなった時、薬を服用することによりその働きを改善することになります。
インスリンの働きが悪い分だけ血液中に取り込まれるブドウ糖の量を少なくし、
また薬の効果を高めるためにも食事を制限し摂取する糖質を抑える必要があります。

そもそも論として、糖尿病を改善するには摂取する糖質を少なくすることが最低でも必要なことであり、
そのためにも食事を制限することは至極当然のことなのですが。。

食事制限の必要性を分泌されるインスリンとの関係に絞って書いてみましたが、
食事制限の根本的な目的は、糖尿病になる、血糖値を恒常的に高くする生活習慣を改善ために、
今までの食事のあり方を見直すことにあります。

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