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大動脈破裂とは?:叔母の突然の死から

先日、80才を過ぎた叔母が突然亡くなりました。
夜になり急に様子がおかしくなり、自分では立てない状態になったため、
救急車を呼び病院に搬送されましたが、ほどなく息を引き取ったそうです。
医師によると大動脈破裂だったということです。

叔母のうちでは小さいながらも商店をしており、
僕が子供だった頃、お盆に遊びに行くと真っ先に、
『好きなアイス持っておいで。』と言ってくれました。
それが叔母のうちに行く楽しみの一つでもありましたが。
叔母にはほんとに世話になったなあ、としみじみ思っています。

さて大動脈破裂とはどんな症状なのでしょう。
心筋梗塞とか脳卒中は良く耳にしますが、大動脈破裂というのはあまり聞いたことがなかったです。

大動脈とは簡単にいうと、心臓から出ておなか当たりまで伸びる直径2~3cmの太さがある血管の中心ともいえる大元の血管です。
その血管から枝分かれして体中の毛細血管まで血液が流れるわけですが。

一口に大動脈破裂といっても調べてみると2種類あります。

大動脈解離(だいどうみゃくかいり)による破裂
これは大動脈が裂けることです。
高齢により、また動脈硬化のために、まるで古くなったゴムホースにヒビが入るように、大動脈が割れてしまいます。
大動脈の血管は三層構造になっていて、なんらかのきっかけで血液が血管内部に入り込み、血管の層を剥がしてしまい血管の内側から裂けてしまうのです。
この場合、予兆といったものもなく、また日頃の健康診断等で発見することはできません。
大動脈が裂ける時激しい痛みを伴うため、心筋梗塞、脳卒中、大動脈瘤破裂と区別がつきやすいと思います。

大動脈瘤破裂(だいどうみゃくりゅうはれつ)
大動脈瘤とは、大動脈の一部が瘤(こぶ)のように膨らんだ状態のことです。
どうして大動脈が膨らむのかはまだ分かってはいないですが。
大動脈が少しづつ膨らんでいき、大きくなればなるほど破裂する確率が高くなります。
直径6cmくらいになると、破裂を防ぐために手術する必要があります。
健康診断、胸部レントゲン等で発見されることがあり、大動脈瘤の疑いがある時は、MRI、エコー、CTスキャン等ではっきりと確認することができます。

どちらの場合も高血圧、動脈硬化が原因となり、予告もなく突然破裂してしまうので非常に危険な疾患です。
高齢になると動脈硬化も自然に進み、また血管自体も衰えてくるのでなんとも仕難いものですが。
ただ動脈瘤に関しては定期的に健康診断をすることによって発見される可能性もあり、動脈瘤破裂は未然に防げるものだと思います。

叔母は具合が悪くなった時に、特段痛みを訴えなかったところをみると、
知らずにできていた動脈瘤の破裂だったのではないかと思われます。

最近、叔母の顔を見に行く機会がなかったのが僕にとって心残りです。

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