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血液クレンジング(血液オゾン療法)は効果がないニセ医学であると言わざるを得ない

血液クレンジング.jpg
11月6日の衆院厚生労働委員会で、血液クレンジング(血液オゾン療法)の安全性や医療広告上の問題が取り上げられました。
その際、厚労省は、血液クレンジング療法に関して「医薬品や医療機器として有効性・安全性を確認されて薬事承認された製品はない」「厚労省として効果や安全性について把握していない」として、実態調査に乗り出していることを明らかにしました。

また、クリニックで、「血液クレンジング療法が肝炎、HIV、インフルエンザウイルスの除去効果やがん、悪性リンパ腫、白血病に効果がある」と宣伝してることに関して、「医療広告ガイドラインで許されるのか、誇大広告に当たらないのか」も問題になっていました。

血液クレンジングとは、人の静脈から100cc~200ccの血液を採血し、オゾンガスを混合した血液をまた静脈に戻すという療法です。
医療保険適用外の自由診療で行われており、1回2~3万円みたいです。
この療法を施すことで、血液循環の改善、免疫力の向上、疲労回復、アンチエイジングなどに効果あると謳われています。

しかし、血液クレンジング療法にこのような効果が本当にあるのでしょうか?

まず、血液クレンジング療法(オゾン療法)の効果に関して、医学的エビデンス(証拠、根拠)が全くないのです。

血液クレンジングを推進する日本酸化療法医学会においても、「血液クレンジング療法に関する臨床試験は費用がかかるし、世間の『オゾンは危険』という思いこみがあるからできない」と述べています。
こんなことがあるのでしょうか。
今や、コンビに・スーパーで売られている特定保健用食品(トクホ)と表されている飲み物にさえ、科学的根拠があり臨床データ、研究データに裏づけされているのです。

また、アメリカのFDA(食品医薬品局)では2016年から、オゾンの医療用使用は禁止されているのです。
FDAでは、『オゾンは有毒ガスであり、特定の治療、補助治療、または予防治療において、有用な医療用とは知られていない』と記載されています。

そもそも、わざわざ静脈から100ccくらいの血液を採取し、オゾンを混合させて戻すことに何の意味があるのでしょうか。
静脈から採血した、どす黒い血液にオゾンを混合すると、一瞬で鮮やかな赤色の血液になります。
これはただ単なる血液が酸化したことによる科学反応であり、血液が浄化されたり、ましてや血液中の老廃物・毒物が除去されたわけではないのです。

人の体内では恒常的に、静脈の血液は肺に流れ、肺で酸素を取り込んだ血液は、心臓にわたり動脈を通して体内の隅々に行き渡っているのです。

消費センターにも、血液クレンジング療法に関する多数の苦情が寄せられています。

このような、効果も実証できないような施術には十分注意する必要があるのではないでしょうか。

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